大麻というと、日本では長らく薬物として扱ってきたため、危険なイメージを持つ方が大半だと思います。
ですが、海外に目を向けると、世界各国で大麻の合法化が進んでおり、嗜好・医療目的で合法化する国や州の数は、月単位で増え続けています。
大麻合法化の流れは今や世界的な潮流となり、大麻産業は今後大きなビジネス市場に成長するとして注目されています。
今回は大麻合法化の現状を知るために、合法化した国と、その現状についてお伝えします。
日本では大麻は合法ではありません
ネットやニュースなどで大麻合法化が話題になるにつれ、日本でも大麻に対するイメージが変わりつつあります。
「大麻は薬物ではなく、危険ではない」というポジティブな印象が根付きつつありますが、現時点で日本では大麻が違法であることを、まず認識しましょう。
もし国内で所持、売買、栽培などの違法行為が発覚すると、法律によって最大5年の懲役刑が課される場合があります。
昨今、ニュースやSNSなどで海外での大麻合法化が話題になる機会が増えました。 主に米国の各州や欧州各国などで、大麻が嗜好品・医療目的で合法化されるケースが相次いでおり、長らく大麻を危険薬物として扱ってきた日本でも様々な議論が起きています。[…]
日本での使用はもちろんダメ
また、大麻が国内で違法である以上、当然ですが国内で大麻を使用することは出来ません。
様々なニュースで大麻の違法使用が話題になり、所持や栽培で検挙された人は年々増え続けており、2019年の検挙者数は過去最多を記録しています。
その中には中学生も含まれており、大麻に対する抵抗感の無さや、比較的安価に手に入ることなどが違法使用のまん延の要因であると言われています。
大麻の所持、栽培、受け渡し行為は国内では犯罪なので、こういった行為は絶対にしてはいけません。
海外の合法国ではどうなるの
ですが、海外の様々な国では大麻が合法的に売られており、外国人でも身分証明書を見せれば大麻を買える国もあります。
また、留学生が現地で大麻パーティーに誘われたりなど、合法地域では日本よりも大麻に触れる機会が遥かに増えます。
こうした状況を受けて、厚生労働省は合法国であっても大麻の使用は控えるように呼び掛けていますが、日本人が合法国で大麻を使用した場合、違法行為になるのでしょうか?
日本で大麻を規制する法律、通称「大麻取締法」では、主に大麻の所持、譲渡、栽培を禁止していますが、同法律の第24条8には「(大麻取締法の規定は)刑法第二条に従う」とあります。
刑法第二条とは、国外での犯罪行為に関する法律で、海外で日本の法律に反する行為をした場合、その人が国内で処罰の対象になると規定しています。したがって、海外で大麻を使用した場合であっても、それは大麻取締法に違反する行為になります。
もっとも、海外での大麻使用が発覚した場合、証拠の立証が困難であるため、実際に法的な処置が行われるとは限りません。ですが、海外での大麻使用も違法行為であることは知っておきましょう。
大麻由来の合法成分「CBD」
大麻の由来の成分であるCBD(シービーディー)。大麻由来と聞くと違法なものなんじゃないかと思うかもしれませんが、CBDは合法です。
各国でも研究が進んでおりますが、CBDには、てんかんやリウマチ、喘息などに効果がある可能性が高いと海外の論文で明らかになっています。
また、快眠できたり、リラックス効果もあるとして日本でも注目されています。
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嗜好用大麻が合法の国
一方で、多くの国々が嗜好・医療目的で大麻を合法化しており、部分的に合法化・検討中の国も次々と現れています。
これらの国には、国全体で大麻使用を認める国もあれば、大麻を違法薬物として扱いつつ、一定条件下での使用を認める国もあります。
以下では合法国を挙げながら、それぞれの国が大麻をどう捉えているかを見ていきます。
嗜好用大麻が合法の国は6ヶ国
合法といっても国によって使用できる条件や目的が異なり、主に嗜好品目的と医療目的での合法化に分かれます。
国によっては医療目的のみで合法化し、嗜好品としては禁止する国もあれば、両方の目的で大麻を認める国もあります。
嗜好目的で合法化した国は少ないものの、これらの国では成人であれば誰でも大麻を買えます。
大陸別に集計すると
嗜好用・医療用を含めると、大麻合法化は北米、南米、ヨーロッパ、中東、アジアとほぼ全ての大陸・地域で合法化が進んでいます。
嗜好用の場合、北米2ヵ国、ヨーロッパ3ヵ国、南米2ヵ国が挙げられます。また、アジアでは基本的に医療目的のみで大麻を認めていますが、これに関しては下記で説明します。
以下では、嗜好用に大麻を合法化した国を挙げつつ、各国の実情を紹介します。
アメリカ(10州+首都)
アメリカでは首都ワシントンD.C.を始め10州で嗜好用大麻が解禁されており、他の州も合法化の是非を巡って議論や投票が行われています。
同国で大麻が合法化された理由として、既に大麻がまん延し過ぎていたことが挙げられます。この他、密売組織の資金源を断つこと、合法化による税収の増加なども挙げられます。
これらの州では一般的に「ディスペンサリー(大麻専用薬局)」で大麻を購入可能で、ほとんどの合法州では1オンス(約28グラム)までの所持が可能です。
栽培に関しては州によって異なり、オレゴン州では4本までの自宅栽培が可能ですが、ワシントン州では医療目的以外の栽培を禁止しています。
州名 | 合法年 |
ワシントン | 2012 |
コロラド | 2012 |
オレゴン | 2015 |
メイン | 2018 |
ヴァーモント | 2018 |
マサチューセッツ | 2016 |
アラスカ | 2015 |
ネヴァダ | 2018 |
カリフォルニア | 2018 |
ミシガン | 2018 |
ワシントンD.C | 2014 |
スペイン
合法年 2006年
スペインでは大麻種子が合法で、個人で栽培した大麻の使用も認めています。
同国で大麻種子が合法化された理由として、様々な科学研究によって大麻に病気治癒の効果があると認められたためです。
合法化により、大麻の個人使用や栽培が認められた他、「大麻クラブ」が設置され、同クラブの会員になることで所持と販売が可能です。
ウルグアイ
合法年 2013年
ウルグアイは嗜好大麻を国全体で合法化した世界初の国です。
南米はドラッグの生産・流通拠点であることもあり、政府が犯罪抑制を目的として合法化しています。
使用者は事前の登録が必要になり、登録後は月辺り40グラムまで大麻を購入できます。栽培は個人の場合、1年に6株まで所有できます。
また、大麻を販売する薬局であれば、99株まで所有できます。
チェコ
合法年 2010年
欧州でも大麻合法化は進んでおり、チェコでは少量の個人使用が認められています。
同国では市民の自由尊重をモットーに、大麻に関しても「自由放任」の方針を取っています。
法律では大麻は非合法扱いですが、最大で20本の大麻煙草(ジョイント)の所持、および5株までの栽培が可能です。
コロンビア
合法年 2016年
コロンビアも嗜好用大麻を合法化していますが、法律では非合法薬物として指定しています。
チェコと同様、コロンビアも規制緩和する形で合法化したため、大量所持と販売は違法です。
ですが、医療目的での使用、また個人での使用や栽培は可能で、1人20グラムまで所持できます。
また、栽培は1人当たり20株まで認められています。
ルクセンブルク
合法年 2019年
欧州で初めて大麻を完全解禁したのがルクセンブルクです。
同国では麻薬中毒者に対する予防措置として大麻を完全解禁し、同国の住民であれば販売もできます。
ですが、使用に関してはいくつかの規制があり、未成年者や学校周辺で大麻を販売することは違法で、違反した場合は罰則が課されます。
医療用大麻が合法な国
ここからは、医療目的で合法化した国を見ていきましょう。
大麻は様々な疾患に有効であることが研究で明らかになっており、末期がんの患者の痛み止め、多発性硬化症、てんかん、アルツハイマー、エイズ、うつ病などの様々な病気に対して緩和効果があります。
このため、嗜好目的での大麻は違法のまま、医療目的でのみ合法化するケースが多くあります。
医療用大麻が合法の国は23ヶ国
医療大麻の合法化は全世界、ほぼ全ての大陸・地域で行われており、その数は現在も増え続けています。
大陸別に集計すると
大陸別にみると、北米2ヵ国、南米2ヵ国、ヨーロッパ12ヵ国、アジア4ヵ国、オセアニア2ヵ国、中東1ヵ国と、嗜好用大麻より遥かに多くの合法国があります。
アメリカ(33州)
・実情
アメリカでは、医療大麻は嗜好用よりもずっと以前から合法化されており、1990年代にまで遡ります。
1996年にカリフォルニア州が初めて医療大麻を合法化し、次いで1998年にオレゴン州、ワシントン州が続いています。
医療大麻に対する見方は様々で、FDA(食品医薬品局)とDEA(麻薬取締局)は大麻の医療価値を否定していますが、それぞれの州では独自の州法に基づいて、医療大麻用のディスペンサリーから大麻を処方しています。
州名 | 合法年 |
アラスカ | 1998 |
アリゾナ | 2011 |
アーカンソー | 2016 |
カリフォルニア | 1996 |
コロラド | 2001 |
コネチカット | 2012 |
デラウェア | 2011 |
フロリダ | 2016 |
ハワイ | 2000 |
イリノイ | 2013 |
ルイジアナ | 2019 |
メイン | 1999 |
メリーランド | 2014 |
マサチューセッツ | 2012 |
ミシガン | 2008 |
ミネソタ | 2014 |
ミズーリ | 2018 |
モンタナ | 2004 |
ネバダ | 2001 |
ニューハンプシャー | 2013 |
ニュージャージー | 2010 |
ニューメキシコ | 2007 |
ニューヨーク | 2014 |
ノースダコタ | 2016 |
オハイオ | 2016 |
オクラホマ | 2018 |
オレゴン | 1998 |
ペンシルバニア | 2016 |
ロードアイランド | 2006 |
ユタ | 2018 |
バーモント | 2018 |
ワシントン | 1998 |
ウェストバージニア | 2017 |
イギリス
合法年 2018年
イギリスでは嗜好品としての大麻は違法ですが、2018年より医療大麻の処方を全国的に行っています。
同国は大麻の規制が厳しく、医療目的でのみ大麻製品を利用できます。おもにガン治療を受ける成人患者、多発性硬化症、てんかんを患う子供などが対象で、他の治療法に効果がなかった場合のみ、専門医によって処方されます。
ドイツ
合法年 2017年
ドイツでは2017年に医療目的での大麻使用を認める法律が成立しました。
一部のガン患者、多発性硬化症などの重病患者が対象で、これらの人々を対象に大麻を提供するための公共機関の設立も行われています。
韓国
合法年 2018年
隣国の韓国でも医療大麻が合法化され、東アジアでは初となります。
韓国は麻薬に関して罰則が最も厳しい国の一つで、合法国で大麻を使用した場合でも逮捕、起訴の対象になります。
このため、同国での医療大麻合法化は大きな話題になり、てんかんなどの重病患者に対して大麻の処方が合法的に行われます。
タイ
合法年 2019年
この他、タイもつい先日医療大麻を合法化し、東南アジアでは初の例です。
同国も麻薬に対して世界で最も厳しい規制を設けていますが、大麻に関しては例外で、製薬公団や病院での大麻の研究、栽培を認めており、大学に大麻専門の研究学科も設立しています。
ペルー
合法年 2017年
南米のペルーでは、医療目的のみに限って大麻を合法化しており、研究、輸入、商取引を法律で認めています。
きっかけは、重病を患う子供向けに大麻油を密造していた母親のグループが摘発された事件で、その反響が合法化の後押しになったと言われています。
プエルトリコ
合法年 2015年
また、アメリカの自治領であるプエルトリコでも、2015年に医療大麻の合法化を実現しています。
米国領に住む患者向けへの大麻、および大麻由来の製品提供を認めています。
アルゼンチン
合法年 2016年
南米ではこの他、アルゼンチンが大麻油を患者向けに提供しています。
対象はてんかんなどの複雑な疾患を持つ患者で、医師が認めた場合のみ大麻油が無料で配布されます。
イスラエル
合法年 1973年
医療大麻の話題で欠かせないのが、中東のイスラエルです。同国の大麻研究の歴史は米国よりも長く、1963年から着手しています。
大麻に含まれる成分(カンナビノイド)のうち、酩酊効果をもたらす「THC(テトラヒドロカンナビノール)」と、健康増進効果のある「CBD(カンナビジオール)」の存在を世界で初めて突き止めています。
このため、医療大麻も1970年代と早い段階から使用しており、医療大麻の使用率は米国や欧州を抜いて世界一と言われています。
おもにエイズ患者や、がん治療の痛み止めなどに処方されており、同国は今後大麻産業で世界をリードする可能性があります。
フィリピン
合法年 2019年
フィリピンは麻薬使用や密売に関して世界屈指の厳格な法律があり、違反者は死刑になることもあります。
ですが、医療大麻に関しては肯定的で、2019年に「思いやりのある医療大麻」という法案が成立し、麻薬取締局の許可を得た医師によって患者に大麻が提供されます。
オーストラリア
合法年 2016年
オセアニアでは、オーストラリアが既に医療大麻を全国規模で合法化しています。
当初はガン患者の治療や、てんかん患者向けに大麻を提供していましたが、その後の法改正によって適応対象が拡がり、より多くの患者に対して大麻使用を認めています。
マケドニア
合法年 2016年
マケドニアも医療大麻を認めていますが、酩酊効果のあるTHCを含んだ成分は禁止しており、大麻由来の薬品のみを許可しています。
薬品に含まれるTHCが人体に影響しない0.2%以下であることが条件で、これらの薬品は薬局で購入できます。
ニュージーランド
合法年 2018年
ニュージーランドでも、処方箋のある患者を対象に大麻を提供しています。
合法化の理由として、末期ガンなどの患者が大麻を違法に入手して検挙されるケースを防ぐためだと言われています。
また、嗜好用大麻も議論になっており、2020年には合法化を巡って国民投票が行われます。
クロアチア
合法年 2015年
クロアチアでは、医師の許可がある場合のみ、月に7.5グラムまでの医療大麻が使用できます。
チェコ
合法年 2013年
嗜好用大麻が合法はチェコですが、医療大麻はそれ以前から認めています。
当初は処方箋がある患者のみに提供していましたが、現在では全国の薬局で大麻、大麻関連の薬品を販売しています。
フィンランド
合法年 2008年
フィンランドでは2008年と、かなり早い段階から医療大麻を合法化しています。
処方箋がある場合のみに提供されますが、提供の条件は他国と比べて厳しいと言われています。
ギリシャ
合法年 2017年
ギリシャも様々な病気の患者に対して大麻を処方しています。
薬用大麻の栽培、加工も可能で、大麻を取り扱うための14の公式ライセンスを設けています。
イタリア
合法年 2006年
ヨーロッパで最も早く医療大麻を合法化したのがイタリアで、特定の慢性疾患の治療にのみ使用できます。
同国では大麻は基本的に違法であり、医療目的を除けば、THCを0.5%以上含む大麻や製品はすべて麻薬と見なされます。
ポーランド
合法年 2017年
ポーランドでは、特別な許可を得ることで医療大麻の処方が受けられます。
提供の形は様々で、乾燥大麻や大麻エキス、オイルなどによって処方されます。
ルーマニア
合法年 2015年
東欧のルーマニアでも医療大麻が合法化され、おもに痛み止めやてんかんの発作、多発性硬化症やがん治療に使われています。
スイス
合法年 2011年
スイスでは2008年に麻薬取締法が改正され、2011年から合法的に医療大麻を提供しています。
処方期間は12カ月と決まっており、処方には同国の保健機関の許可が必要になります。
スロベニア
合法年 2013年
スロベニアでは大麻自体でなく、大麻由来の薬品を認めています。
医療大麻の合法化を求める世論に応えた形ですが、あくまで薬品のみの提供であり、大麻自体の使用は禁止しています。
キプロス共和国
合法年 2019年
キプロス共和国では医療目的でのみ大麻の使用、栽培を認めています。
大麻の種子や輸入も可能で、ガンやエイズ、リウマチ、緑内障などによる慢性通の緩和が目的です。
大麻が非犯罪化の国
大麻は合法か違法かの二択というイメージがありますが、中間のグレーゾーンも存在します。
つまり、大麻はあくまで違法としながら、一定条件内での使用を認める、もしくは刑罰を軽減する「非犯罪化」という選択です。
大麻を一気に合法化すると、大麻使用に関する行為を一切罪に問えないためリスクがありますが、非犯罪化であれば社会的に管理しやすくなります。
大麻が非犯罪化の国は5ヶ国
大麻の非犯罪化は合法化よりも早く、1990年代初めから始まっています。
非犯罪国は主に南米とヨーロッパが中心で、これらの国では条件付きで大麻を認める、もしくは規制緩和しています。
以下では非犯罪化国の例と、実情を見ていきます。
ポルトガル
非犯罪化年 2001年
ポルトガルは2001年から大麻を非犯罪化しています。
これはハードドラッグなどの薬物中毒者への更正プログラムを、より手軽に実施できることが主な目的です。
ドイツ
非犯罪化年 1992年
ドイツでは嗜好用大麻は違法ですが、少量であれば使用や所持しても罪に問われません。
この「少量」が指す内容は州によって異なり、ベルリンでは15グラムまで所持可能、他の州では6グラムまでと定められています。
ジャマイカ
非犯罪化年 2015年
大麻草がシンボルのレゲエ発祥地、ジャマイカではごく最近まで大麻が違法でした。
ですが、法改正により所持や栽培が非犯罪化され、2オンス(約56グラム)まで所持可能です。
違反した場合は5ドル(約535円)の罰金が課されます。
ブラジル
非犯罪化年 2006年
ブラジルでは、個人使用目的であれば少量の大麻を所持、譲渡しても罪には問われません。
ですが、ボランティア活動や講習会への参加が課され、それに従わない場合は罰金刑になります。
チリ
非犯罪化年 2015年
チリでも大麻に関する規制緩和が行われ、家庭内での使用であれば罪には問われません。
その他
大麻の扱い方にはこれ以外にも例があり、その国独自のルールや、事実上使用を黙認しているケースもあります。
その他に該当する国は6ヶ国
大麻は宗教や伝統、ヒッピー文化とも関連性が深く、違法にしても規制が十分に機能しないことがあります。
このため、使用に関して大幅に規制緩和したり、もしくは一部地域のみで使用を認める国が存在します。
デンマーク
デンマークでは、一部の医療大麻を除いて基本的に違法ですが、コペンハーゲン市内にある「クリスチャニア」という特別自治区が例外です。
同地区の「Pusher Street」という一角では大麻の使用、販売が堂々と行われており、警察も黙認しています。
クリスチャニアはヒッピーや不法居住者の楽園と言われており、コペンハーゲンでは4番目に大きな観光地としても知られています。
オランダ
1979年
世界に先駆けて大麻を非犯罪化したのがオランダで、その歴史は40年以上もあります。
同国では大麻を薬物指定していますが、大麻やマジックマッシュルームなどのソフトドラッグは少量の使用を認めています。
コカインやヘロインなどのハードドラッグのまん延を防ぐ目的で、比較的安全なソフトドラッグを非犯罪化しています。
大麻は主にコーヒーショップで販売されており、個人であれば1日5グラムまで買えます。使用した状態での運転は禁止で、栽培は1人あたり5苗まで可能です。
フランス
2018年
フランスは欧州でも大麻使用率が特に高い一方、違法使用には禁固刑や罰金刑などの重い罰則を課していました。
ですが、2018年の法改正では禁固刑を廃止、また罰金刑の大幅引き下げを行い、警察の負担軽減が主な目的です。
インド
インドでは大麻は紀元前2000年から宗教、医療、伝統などに根付いています。
同国では大麻を違法薬物として扱いますが、「バングー」という大麻入り飲料は宗教儀式や祭事に用いられ、国内で幅広く使用されています。
このため、政府も事実上黙認しており、オディーシャ州などの一部地域では合法化しています。
南アフリカ
2018年
南アフリカでは、自宅などの私的な場に限っての個人使用を認めています。
公の場での使用や、譲渡行為は禁止ですが、個人での使用や栽培は、成人であれば違法と見なされません。
メキシコ
2009年
麻薬戦争の中心地であるメキシコでは長らく大麻は違法でしたが、2009年から非犯罪化されています。
また医療目的の場合、THC含有率が1%以下であれば合法化しています。
まとめ
大麻の合法化をした国をまとめました。
以下まとめになります。
嗜好用大麻が合法の国:6ヶ国
医療用大麻が合法の国:23ヶ国
大麻が非犯罪の国:5ヶ国
その他:6ヶ国
アップデートがありましたら、更新していきます。